市町村の焼却炉での廃プラ受入について

2019年06月05日

環境省が、市町村の焼却炉で産業廃棄物の廃プラを受け入れるように要請をしています。中国の輸入禁止措置によって、国内の産業廃棄物処理が逼迫していることへの緊急対策なのですが、普及には高いハードルがありそうです。 

実は、これまでも市町村は「併(あわ)せ産廃処理」として産業廃棄物を処理することはできました。しかし政治的、制度的な問題によりそのような処理はあまり普及していませんでした。

環境省は通知と支援策によって、産業廃棄物の受入れを促すようですが、実務上の課題は以下のようにいくつかあります。

  • 営業窓口対応

 産廃業者の営業が通常行っている対応。排出状況や廃棄物の内容のヒアリング、サンプル入手、分析結果の解析、現物確認、価格交渉、契約締結手続き

  • 受入対応

 入荷連絡の受付と現場への連絡、入荷時の計量と集計、請求書発行、郵送、入金確認

  • 焼却炉運転技術

 一般廃棄物+産業廃棄物の混焼時の技術的課題、排ガス、焼却灰への影響、施設のメンテナンス

■政策効果の高い物を受け入れる

また、緊急対策として受け入れているのですから、より政策効果の高い物を受け入れるべきです。

例えば、選別すればマテリアルリサイクルできるものを、焼却してしまっては意味がありません。それを防ぐためには、モノを見て、受入れるべきかどうかを判断することと、適切な処理費を設定することなどが考えられます。食品リサイクルのように、市町村の処理費が安いので、リサイクルに回らないということがあってはなりません。

そしておそらく、ある中間処理業者が、中間処理後物の搬出先がないために、排出事業者からの受入れを制限しているような場合は、優先的に受け入れるべきでしょう。特に、インプットされるものを、選別してリサイクルに多く回っているのに、少量アウトプットされる残さがネックになっている場合です。

そういったものを受け入れることで、その処理業者の受入れ全般がスムーズになるでしょう。これはなにも、廃プラに限定されるものではありません。廃プラと同じ可燃物市場にあるものであれば、結局は同じ事です。さらに玉突き式に可燃物市場であぶれているものを、埋立処分場で受入れるべきかもしれません。

市町村の担当官には、このような判断基準に基づいて、受入れの判断をしてほしいところです。