業務用エアコンってどうやってリサイクルするの?

2019年08月23日

今年も長かった梅雨も明け、8月が終わろうとしているところですが、令和の夏もつれーわと、まだまだ暑い日が続いております。

今回は、そんな夏に大活躍する空調機(エアコン)についてご説明いたします。

弊社東京エコファクトリーでは、業務用の室外機と室内機を受け入れています。

基本的には、室外機は買取を、室内機は処理費をいただいての処理を行っていますが、その違いは主に、後述するそれを構成している金属とプラスチックによるものです。

なお、家庭用エアコンの室外機と室内機は、家電リサイクル法の規制下にある家電4品目ですので、弊社では扱うことができません。


下記が、ある暑い夏の日に入荷されてきた業務用室外機です。

解体前
解体前
外枠解体後
外枠解体後

外枠のプラスチックを外すと、内部に多くの金属部品が使われていることがわかります。

特に金額的価値が高い部分が、外側にぐるりと張り巡らされているラジエーター(熱交換器)です。

ラジエーター
ラジエーター

基本的にエアコンは、冷媒を室内機と室外機で循環させることで室内外の熱をやり取りして、室内の気温を調整しています。この冷媒が循環しているのがこの管です。

室内機内にもこのラジエーターはありますが、室外機よりサイズが小さいことがほとんどです。

この写真の、少し赤茶けている管の部分が銅で作られています。製品によっては、アルミニウムで作られていることもあります。

管の周りについているフィンの部分も、銅・真鍮・アルミニウム等でできており、このフィンも含めてラジエーターと呼ばれます。

冷媒を効率よく冷やす(もしくは温める)必要があるので、熱伝導率が高い金属が使用されています。弊社で室外機の買取ができる理由は、これらの金属で作られているラジエーターが使われているからです。

ここからさらに、鉄製の固定金具等を外し、管のみにすることで純度の高い銅部品が分別できることになります。

なぜ銅部品を分別していくかというと、銅製品の取引価格は鉄よりもはるかに高価で取引されているからです。物によりますが、㎏あたりで数倍から数十倍以上の価格で取引されています。

このラジエーター以外にも、鉄製のファンの羽や、モーターなどを取り外し、個々の売り先へ売却することでリサイクルを行っています。

また現在、室内機については、ラジエーターのサイズが小さいことや、使用されているプラスチックの割合が大きいことから、総合的に判断すると買取が難しいことが多いです。

中国による廃プラ輸入規制の問題が発生する以前は、プラスチックの割合が多い室内機であっても、買取を行うこともできました。

しかし、規制に伴うプラスチックの処理費の高騰などの諸原因により、買取できないスクラップが出てきてしまっています。

こういった様々な種類の部品が使用されているスクラップ製品を「雑品」と呼ぶことがありますが、現在、この「雑品」が岐路に立たされています。

これまで中国の安い人件費によって解体できていた「雑品」が、中国に輸出できなくなり国内に滞留してしまい、国内だけでリサイクルしようにも、今までのやり方では立ち行かなくなってきています。

弊社においても、売却し難いために有価物として受入できない「雑品」スクラップも増え、分別しきれずリサイクルできないものも存在します。

しかし、弊社としての強みは、産業廃棄物の処理業者でもあるため、有価買取ができない場合でも、産業廃棄物として受入可能なものであれば、受け入れられることです。産業廃棄物として受け入れたものを、選別や圧縮処理で減容し、グループの破砕処理工場で2次処理をすることで、少しでもリサイクルする量を増やすことができます。

ただし、弊社としても、室内機のような「雑品」をひとつひとつ解体していくような方法ではなく、より人手のかからない方法や、効率のよい流通方法を模索していく必要があるのかもしれません。

ただ、このエアコンの受入は業務用に限りますし、フロンの回収などの知識も必要ですから、限られた方しか持ってこんでしょーなーとは思いますが、毎年お世話になっているエアコンの処理先について、少し思いをはせてみてはいかがでしょうか。

それでは、また次回よろしくお願いいたします。