アスベスト法改正による新規制

2020年03月10日

3月10日の閣議決定により、今国会で大気汚染防止法を改正し、石綿含有建材についての規制が強化される見込みとなりました。昨年11月の弊社セミナーでもご案内しましたが、 改めて概要を確認しましょう。

閣議決定によると、今回の大気汚染防止法改正のポイントは以下の5点にまとめられています。読みやすいように編集、廃棄物管理の観点から⇒コメントを入れています。

(1)規制対象の拡大

規制対象について、石綿含有成形板等を含む全ての石綿含有建材に拡大するための規定の整備を行います。

⇒廃棄物処理法では非飛散性の石綿含有産業廃棄物(レベル3)の扱いです。大防法の規制対象となることで、これまでなら確認漏れしていた石綿含有産業廃棄物が管理され、発生量が増えるかもしれません。

(2)事前調査の信頼性の確保

石綿含有建材の見落としなど不適切な事前調査を防止するため、元請業者に対し、一定規模以上等の建築物等の解体等工事について、石綿含有建材の有無にかかわらず、調査結果の都道府県等への報告を義務付けます。また、調査の方法を法定化する等を行います。

⇒「調査の方法を法定化」について、「大気汚染防止法の一部を改正する法律案の概要 」の中で「一定の知見を有する者による書面調査、現地調査等」という説明がされています。元請業者、調査会社の方は、日本環境衛生センターの「建築物石綿含有建材調査者」の講習を早めに受けられてもよいかもしれません。

これにより、事前調査での見落としが減り、アスベスト廃棄物の発生量も増えると見込まれます。

(3)直接罰の創設

石綿含有建材の除去等作業における石綿の飛散防止を徹底するため、隔離等をせずに吹付け石綿等の除去作業を行った者に対する直接罰を創設します。

⇒直接罰=直罰とは、「違反行為→改善命令→改善命令違反→罰則適用(間接罰)」ではなく「違反行為→罰則適用」のように、違反があればすぐに罰則を適用できる制度のことです。

(4)不適切な作業の防止

元請業者に対し、石綿含有建材の除去等作業の結果の、発注者への報告や作業記録の作成・保存を義務付けます。

(5)その他

都道府県等による立入検査対象の拡大、災害時に備えた建築物等の所有者等による石綿含有建材の使用の有無の把握を後押しする国及び地方公共団体の責務の創設等、所要の規定の整備を行います

⇒自治体の人員不足の中でどれほどの実効性があるかは不明ですが、立入などの規制強化がされることで、適正作業、廃棄が行われることが期待されます。

今後の見込み

最近では、RCF(リフラクトリーセラミックファイバー)の排出も増えているのでしょうか、ご相談が増えてきています。廃棄物処理法上は普通の産業廃棄物ですが、労安法ではアスベスト同様に発がん性物質として規制されています。そのため、特別管理産業廃棄物と同等の処理をして欲しいという要望があります。

その場合は、契約書やマニフェストは普通産業廃棄物(ガラス陶磁器くずなど)としたうえで、適正処理に必要な情報としてRCF含有と記載し、特別管理産業廃棄物同等の管理、処理をする旨記載した契約書を作成するとよいでしょう。もちろん、アスベストの許可がある処理業者に委託すべきです。


メジャーヴィーナス・ジャパンでは、アスベスト(飛散性、非飛散性)やRCFについて、処理工場を持つ関東圏はもちろんのこと、その他の地域においても処理のご提案をしております。排出の見込みがある場合は、お早めにご相談ください。