2020年4月から改正フロン法が施行です

2020年01月17日

フロンといえば、昔はオゾンホールの原因物質として有名でしたが、今はオゾン層を破壊しない代替フロンに切り替わっています。地球環境問題を国際連携で対応できた好例だともいわれますが、代替品への切り替えが比較的容易だったことにも助けられたはずです。

しかし、フロンも代替フロンも、CO2より1000倍以上も温室効果が高いガスですので、大気放出は徹底的に防がなければなりません。ところが、回収率は4割未満で、残りの6割は①使用時の機器からの漏出と、②廃棄時に回収を怠っているため、大気放出されていることが分かり、問題となっていました。アンモニアやCO2などのノンフロンガスへの切り替えもあまり進んでいません。そこで、2020年4月からフロン排出抑制法が改正・施行されます。

ここでは特に、②の対策として強化された部分について解説します。

簡単に言うと

簡単に言うと、フロン機器の所有者は、廃棄を依頼する産廃・スクラップ業者に渡す書面を準備しなければなりません。書面は大きく分けて「フロンは空っぽです」or「フロンを回収してください」のどちらかです。書面なしで「回収済みだと思うよ~」のような口頭説明はNGとなりました。

具体的な業務の流れ

  1. 建物の解体時には、解体業者がフロン機器の有無を確認し、発注者に説明。その履歴を書面で保存することで、存否の把握を確実に行います。
  2. 工事発注者≒フロン機器の所有者は、①事前にフロン機器からフロンを回収してもらってから機器の処理委託するか、②(フロン回収ができる産廃・スクラップ業者に)フロン回収と機器の廃棄を一緒に依頼することになります
  3. したがって、機器の廃棄をする際に、上記①の場合、フロン回収済みであることが分かるように「引取証明書」の写しか、空であることを証明する「確認証明書」を交付する、②の場合は「回収依頼書」を交付します。つまり、フロンが入っていない or 入っている場合は回収依頼をする、のいずれであるかを、書面で明確にする必要があります。
  4. 一方で、機器を廃棄する産廃・スクラップ業者は、上記いずれかの書面がない限りは、引き受けることが禁止されます。

なお、「回収依頼書」「引取証明書」「確認証明書」は、いずれも「工程管理票」のA票、C票、E票とも言われている、複写式のものです。

そして、上記のほぼすべてについて、以前の産廃のマニフェストと同等レベルの罰則があります。

発注者責任について念のため

解体工事から排出される建設廃棄物の排出事業者は、元請業者となります。建設廃棄物の中には、業務用エアコンや冷蔵庫も含まれることがあります。

一方、フロン機器については、建設廃棄物になってもならなくても、所有者(発注者)がフロンの回収依頼をします。

したがって、物理的には一体である「機器」と「フロン」の処理の責任を負う者が異なる(前者は元請、後者は発注者)ことになります。ところが、工事発注者がフロンの回収依頼も元請にさせてしまっている例があるようです。

しかし、今回のフロン法の改正は発注者の責任強化も目的です。いま一度、自社の過去の解体発注の履歴を見直していただき、不適切な依頼をしていないか確認してみてください。

最終的には

あとは、今後の国の方向性として打ち出されているように、代替フロンから、さらに温室効果が少ない「ノンフロンガス」「グリーン冷媒」への切り替えを進めることが、根本解決への王道ですね。

ユーザーとしても、冷媒を切り替えればフロン排出抑制法の規制対象外になるのですから、「グリーン冷媒」を使用した機器を優先的に採用したいものです。


参考: