欠格要件について

2020年10月26日

欠格要件(けっかくようけん)とは、読んで字のごとく、資けているとみなされる要件のことです。許可制度にはよくある仕組みで、欠格要件に該当すると許可を受けられませんし、既存の許可も取消になります。

廃棄物処理法では、処理業(収集運搬業、処分業)の許可と、処理施設の設置許可の両方の許可が取消となりますので、それまでの処理が突然ストップすることになります。当該処理業者だけでなく排出事業者にも影響が及びますので、許可を持っていない場合でもある程度のことは知っておくべきでしょう。

    上記写真は、欠格要件に関する条文の一部です。これは全体の半分もありませんし、内容は見た目以上に複雑な構成ですので、ここを引用して解説することはしません。下記の説明は概要ですので、本当に必要になった際には専門家に相談しながら条文も確認するようにしてください。

欠格要件の3パターン

1.会社が欠格要件

会社が環境関連法の罰金を受けた場合です。環境関連法といっても、廃棄物や公害関連の法律で、裁判で罰金刑が確定した場合に該当します。

例えば、産業廃棄物処理業の許可がない会社に産業廃棄物の収集運搬を委託(委託基準違反)してしまい、会社が罰金刑を受けた場合などです。その会社が受けている産業廃棄物収集運搬業と処分業、産業廃棄物処理施設の許可が取り消しになります。

2.会社の役員が欠格要件

会社の役員やそれに準じる者(大株主、監査役、支社長など)が、何らかの罪で懲役刑(執行猶予付きを含む)を受けた場合か、環境関連法で罰金刑を受けた場合、暴力団関係者である場合などです。

懲役刑については、対象となる罪が限定されていません。当然プライベートの出来事でも関係しますので、役員の方にはよく認識してもらう必要があります。

個人事業の場合は、その人が役員としてこの要件が審査されます。

3.関係会社が欠格要件

ここでいう関係会社とは、自社の役員が、役員を兼務している会社のことを指します。その会社で委託基準違反、マニフェスト違反などの重大な違反を犯して、収集運搬業か処分業の許可の取消に至った場合に、自社も欠格要件に該当します。連鎖的取消と言われます。重大な違反を犯した会社の役員であれば、他の会社でも違反を起こすはず、という想定でしょう。

厳しい欠格要件

欠格要件に該当すると、5年間はその状態が継続しますので、その間は許可の取得ができません。また、5年以内に欠格要件に該当していた方を役員に登用すると、その時点で会社の許可が取り消しになってしまいます。

特に、廃棄物処理施設や処理業の許可を持つ会社は、新しく役員を迎える前には、過去に刑事訴訟の対象になったことがないか、確認しておくべきでしょう。

なお、欠格要件該当により、許可は取消になりますが、廃棄物処理法の別の認定、特例制度も受けるのが難しくなります。こうなると、使用済み製品の回収スキームを組むうえでも不利になってしまいます。

廃棄物処理法の欠格要件はほかの法律と比べても厳しいことで有名です。不法投棄を起こしかねない業者を厳しく排除することが目的でしたので、やむを得ない面もあります。過去に緩和されたこともあるのですが、現在でも厳しすぎるという指摘があるくらいですので、十分に気を付けてください。