Reduce Reuseの進め方 その1

2019年11月08日

日本語でReduceは発生抑制、Reuseは再利用といわれます。前者は廃棄物として発生させないことと、後者は廃棄せずに繰り返し使用することを指します。このように概念は異なりますが、 外部の業者に処理委託しないという点では同じですし、ReduceやReuseを検討する際には通常両者を区別していませんので、ここでは同一のものとして考えます。

知恵は誰の手中に?

上記イラストで"It's all in your hands"とありますが、廃棄物のReduceやReuseを推進するための知恵は誰の手の中にあるのでしょうか。

  1. 廃棄物の管理部門
  2. 廃棄物の排出部門
  3. (廃棄物のもととなる資材の)メーカー

いずれの部門にも、知恵やアイデアは埋まっているかもしれません。「1.廃棄物の排出部門」は、排出工程を確認し、排出された廃棄物を見ることで、良い知恵や工夫を思いつくかもしれません。

「3.メーカー」も、自社製品がすぐに廃棄物とならないように、耐久性を持たせるための工夫をすることが出来るかもしれません。

しかし何といっても、廃棄物が発生するメカニズムを知っている「2.廃棄物の排出部門」にこそ、発生抑制をするためのアイデアが多く眠っているはずです。ところが、廃棄物処理コストの削減、リサイクルの推進、排出量の削減などの目標は「1.廃棄物管理部門」にしか課せられていないことが多いようです。そこで、廃棄物の発生量・費用に応じた責任を「2.廃棄物の排出部門」に課すことで、排出部門の取組みを促すのです。これは汚染者負担の原則(PPP : Polluter Pays Principal)の考え方を徹底していると言うことができるかもしれません。

排出部門へのコスト賦課を

具体的にはどのようにしたらよいのでしょうか。まず、廃棄物管理部門としては、各排出部門から何がどれくらいの量排出されているかを把握しなければなりません。

保管場所に持ち込む都度計量してもらう、せめて荷姿・体積単位ででも数量を記録してもらう、部門ごとに保管場所を分ける、などの方法が考えられます。いずれも現場では反対される可能性がありますが、処理コストの1割でも削減されたらどうなるかを計算し、上層部を説得するなどして、なんとか実行してみてください。習慣として根付けば簡単な作業ですので、抵抗は最初だけで終わることがほとんどです。

定着するまでは、保管場所に廃棄物を持ち込める時間を制限し、その時間には廃棄物管理部門が立ち会って、作業を教える、手伝うなどのサポートが必要かもしれません。

数値化する

数字が見えてくると、それに処理費を紐づけることで関係者の興味を引き出しやすくなります。費用を実際に排出部門に負担させることが出来れば最も良いですが、一足飛びにそこまではいかないかもしれません。せめて数値目標として、処理費用やリサイクル率を部門の評価軸に組み込むようにしたいところです。

こうすることでEMSの一環として運用するだけでなく、経費予算や部門長会議のテーマにも上がりやすくなります。

改善を促す

出てきた数字をグラフにして部門別に量や処理費の推移が分かるようにして、掲示などをします。そのうえで事業所の責任者に、会議や朝礼の場で取り上げてもらうに相談しましょう。

廃棄物管理部門としては、他社や他工場の事例を紹介したうえで自部門で何かできないか話し合うワークショップなどを開催するとよいでしょう。既に小集団活動などがあるのであれば、そこのテーマに組み込んでもらうように相談してみてください。

分別が不徹底である場合、環境月間で展示していることもあるようです。 もし排出部門が分かるとその部門の責任者宛てに報告することが出来ます。そのためにも、保管場所を部門別に分けるか、排出部門が分かるように容器などに表示することを検討してください。

ポイントは、全体に対して啓発活動をするより、出来るだけ責任の所在をはっきりさせて、責任者を巻き込んで改善を促すことです。そして改善されたら、公表、表彰するなどしたうえで、最終的には人事評価にも反映させることができれば制度としては完成です。ボランティア精神だけでは、どのような取組も思うように進展しませんので、なんらかのインセンティブを提示するように工夫してみてください。