東京エコファクトリーのプラスチックリサイクル

2019年10月23日

今回は、当工場に搬入される廃プラスチックのリサイクルについて概要をご説明します。

当工場における廃プラスチック類の処理方法は、圧縮梱包機による圧縮処理です。

排出事業者より受入れた産業廃棄物から、資源化可能な金属くずや木くず、プラスチック類を事前選別し、圧縮処理を行うことで廃棄物の減容を行っています。

廃プラスチック類で当工場に搬入されるものには、下記のようなものがあります。

上左の写真はスーパーマーケット等で使用されている買い物かごです。おそらく店舗の改装などで廃棄されることになったのではないでしょうか。

上右の写真は下水管などに使用される塩化ビニル管です。建築やリフォームの端材、解体で発生したものだと思われます。

下左の写真は、業務用で使用される折り畳み式のコンテナボックスです。こちらは、汚れたため廃棄されたのでしょうか。

そして、よく見かけるのが下右の写真にあるような、梱包等で使用されるビニールフィルムです。大きさや汚れの有無など様々ですが、こういったビニルの廃棄物は多く搬入されます。梱包材はその性質から、プラスチック類を使用することが多く、発泡スチロールやその他容器も廃プラスチック類として当工場へ搬入されます。

その他、化学繊維・合成繊維は廃プラスチック類に該当しますので、ユニフォームなどの衣類や、クッションなどが付いたソファーや事務椅子などの搬入もあります。

当工場ではこういったプラスチックの中から、主にPP(ポリプロピレン)やPE(ポリエチレン)といった種類のプラスチックを選別しています。

そして、これらの選別後のプラスチックを各々の種類に分け、プラスチックの資源化・マテリアルリサイクルを行う工場へ売却しております。その後、売却先の資源化工場にて破砕→ペレット化し、国内外の製品工場へと流通していきます。

選別しきれなかったプラスチックは、圧縮処理され、再中間処理のためにグループ会社の工場へ搬出されます。そこで破砕後に、RPF(燃料)化やサーマルリサイクル、埋立てによる最終処分が行われます。 

選別の必要性について

こういったプラスチックの再資源化、特にマテリアルリサイクルには、「選別」が重要です。

先ほどの掲載写真の上二つの品物は、一見すると同じ色で、似たような材質で作られているようですが、この二つをまぜてマテリアルリサイクルすることはできません。買い物かごの方はPP(ポリプロピレン)という材質でできており、管の方はPVC(ポリ塩化ビニル)という材質でできているからです。

プラスチックはその用途から様々な種類が開発されています。それぞれ強度や剛性、耐水・耐熱性など大きく異なるため、すべてをまとめてマテリアルリサイクルすることができません。

事務椅子などのいくつもの種類のプラスチックが使用されている品物(座面のポリエステルや骨組みに使われているPP、クッションのポリウレタンなど)は、分解選別を行わなければマテリアルリサイクルが困難です。

こうなると人手による選別が不可欠であり、なおかつ知識がなければ適切に選別できないものがほとんどです。

当工場においても人手の問題から、主に選別しやすい大型で単一の種類で作られた品物を重点的に選別しています。例えば、上記写真の折り畳み式コンテナボックスやパレットなどです。

選別を困難にしているのが、搬入される際の混合状況です。上記写真のように、明確に分かれている状態であれば選別は容易です。しかし、搬入の際にプラスチック以外に木くずやグラスウールなどが混じり、それぞれ原型をとどめていない状態となってしまうと、もはや手選別は不可能です。

さらに、泥や油汚れなどがひどいと洗浄しなければマテリアルリサイクルできず、コストが大きくなり、採算がとれません。

社会全体での取り組みが必要

リサイクルのためには選別が欠かせませんが、一方で、製造段階においてリサイクルしやすくすることも大切です。前述した事務椅子には、説明書にどの部分が何のプラスチックで構成されているか記載されていたり、製品自体がプラスチックの種類ごとに分解しやすくなっていたりするものもあります。

やはり循環型社会の形成のためには、処理業界だけではなく社会全体で協力していく必要があります。

排出事業者も、リサイクルを廃棄物処理業者に任せっきりにするのではなく、廃棄物として排出する段階からリサイクルは始まっているのだという意識をもって、分別排出などにご協力いただくことが必要です。

今回は、プラスチックの再資源化のために当工場が行っていることを簡単にご説明しました。次回もプラスチックについてもう少しお話しようかと思いますので、宜しくお願い致します。

(メジャーヴィーナス・ジャパン 田中慎也)