処分、処分業

2019年08月06日

実は、法では直接「処分」を定義していません。その代わり、以下のように通知で定義しています。

「処分」とは、廃棄物を物理的、化学的又は生物学的な手段によって形態、外観、 内容等について変化させること、生活環境の保全上支障の少ないものにして最終処分すること又は廃棄物にほとんど人工的な変化を加えずに最終処分することをいうこと。   (廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律等の施行について 環廃対発第110204005号 環廃産発第110204002号 平成23年2月4日) 

したがって、処分業は上記のような処分行為を業として行う者、ということになります。(最終処分についてはこちらを参照ください)

ところが、廃棄物処理法では「業として」の意味についても、公の資料で説明されたことはないようです。一方、宅地建物取引業では、国土交通省から「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」という資料で「業として行う」に該当するかどうかを判断する方法が提示されています。

以下、宅建業法の用語を削除、変更等して引用します。

  • 「廃棄物処理業」について

(1) 「業として行なう」とは、廃棄物の処理を社会通念上事業の遂行とみることができる程度に行う状態を指すものであり、その判断は次の事項を参考に諸要因を勘案して総合的に行われるものとする。

(2) 判断基準

①取引の対象者

広く一般の者を対象に取引を行おうとするものは事業性が高い。

② 取引の目的

利益を目的とするものは事業性が高く、利益を得るために行うものではないものは事業性が低い。

③ 取引対象物件の取得経緯

自らの廃棄物を処理する場合は事業性が低い。

④ 取引の反復継続性

反復継続的に取引を行おうとするものは事業性が高く、1回限りの取引として行おうとするものは事業性が低い。

(注)反復継続性は、現在の状況のみならず、過去の行為並びに将来の行為の予定及びその蓋然性も含めて判断するものとする。

上記はあくまで宅建業からの引用(それも総合判断要素)で、曖昧+緩めな印象です。このまま採用しても個人的には悪くはないと思いますが、環境汚染につながりかねない廃棄物処理業でそのまま適用すべきではないでしょう。ただ、これを参考に「処分業」を定義づけるとすると、おおむね以下のようになるのではないでしょうか。

  • 「廃棄物処分業とは」

他人の廃棄物を「物理・化学・生物学的に変化、加工、または埋立処分」する仕事を、継続、反復して請け負うこと


したがって、例えば何らかの理由で単発で廃棄物の処分を行う場合は継続反復していませんので、処分業の許可は不要と言ってよいでしょう。

一方、宅建業法の①「広く一般の者を対象に」を入れなかったのは、廃棄物処理法では対象が広く一般/不特定多数ではなく、特定の者(例えばグループ会社や組合)に限定していても、他人の廃棄物を継続反復して処理する場合は、業の許可が必要と解釈されているためです。同様に、②の「利益を目的と」していなくても、継続反復して処理するのであれば、規制をかけるべきでしょう。

なお、「事業活動」「業として」の判断については、こちらの記事も参考になると思いますので、ご覧ください。